シゲタ動物薬品工業 概要・歴史
バイオハザード研究所
シゲタ動物薬品工業は富山県小矢部市の事業所・研究施設。「バイオハザード研究所」「S工業」等として紹介されていることもある。
1988年設立。2000年に「ブルー十字動物血液センター」から商号変更し、食品のDNA検査などを行っていた。
未承認の犬用血液型判定薬を販売したとして2007年11月に社長のN被告ら5人が逮捕され、2008年2月末に事務所を閉鎖、同年に倒産した。負債総額は約13億円とされる。
2008年5月22日に同社社長に対し、懲役1年6月・執行猶予4年、罰金100万円との地裁の判決が下された。
シゲタ動物薬品工業は閉鎖前の2007年5月、「カルタヘナ法」(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律)に違反した組換え生物の使用に対する再発防止策を徹底するよう、文書で厳重注意を受けている。
シゲタ動物薬品工業およびその研究機関で同一住所の「人獣共通感染予防医学研究所(人獣研)」、関連団体だったらしい消費者団体「食の安全協会」「食の安全を守る会」が共謀し、養鶏農家にQ熱ワクチンを売りつけ、養鶏業界などとの間でトラブルになっている。「○○の鶏卵は危険」等の怪文書をスーパーなどにまき、鶏肉・鶏卵の不安を煽ってワクチンを販売していたらしい。
また、前身となったブルー十字動物血液センターは1997年4月、440頭の犬猫を置き去りにする事件を起こしている。
なお、犬の血液型表記には国際的な認知に使われる国際基準(13種類分類)の他に日本基準の1システムDシステム(9種類)、シゲタ式(9種類)があるが、この「シゲタ」はシゲタ動物薬品工業が判定していたことから来ている。
2019年11月時点で4階建て建物が現存し、外壁に経年劣化による汚れや雨染みが目立つ他、ガラスの損壊などかなり荒れた状態となっている。
多くの物品が留置されたままで、館内には書類やガラス片、研究資材、薬品などが散乱し、「危険!触れるな!病原性ウィルス飛散の可能性あり」「猛毒注意」などの張り紙がある。「バイオハザード研究所」の通称は単にゲーム「バイオハザード」からの連想ばかりでなく、実際建物内に「BIOHAZARD」「バイオハザード実験施設」の文字が見られる。非常に危険であり、立入りは勿論、安易な見学は控える必要がある。
エントランスには「シゲタ動物薬品工業」の他に「人獣共通感染予防医学研究所」「SGT動物血液協会事務所」「日本DNA食品検査センター」の表札が残っている。
2021年4月29日未明に火災があり、4階建て建物の3階の一部が焼けている。