ビラ軽井沢(サンハイツ白樺の里) 概要・歴史
ビラ軽井沢は群馬県吾妻郡嬬恋村の宿泊施設。
投機的な不動産開発を行いさかんにTVコマーシャルを流していたことで知られる「磯村建設」の別荘地「サンハイツ白樺の里」内に位置する。
ビラ軽井沢は1978(昭和53)年築の鉄筋コンクリート造建物で、不動産共有型の会員制リゾート施設だった。
磯村建設は1967(昭和42)年に設立、寄居町などで宅地分譲を行っていたほか、マンションや別荘地開発を精力的にすすめていたが、1985(昭和60)年8月23日に2度目の不渡りを出し、89億円の負債を抱え同年9月17日に破産宣告を受けた。
別荘地「サンハイツ白樺の里」は管理などを請け負っていた「エイワンサービス」に引き継がれるが、それも2015年に破綻、以後自主管理組合によって管理されている。
「ビラ軽井沢」は2000年頃までは利用されていたらしいが、その後は管理が行き届かなくなり、壁面の損壊や雨漏り等でやや朽ちた状態になっている。権利関係が複雑で処分もままならないらしい。
別荘地内にはこの「ビラ軽井沢」のほか、管理組合事務所としても使われていたレストラン「サンドリーナ」、隣接するテニスコートなどが廃墟状態となっており、また多くの木造2階建てアパート型の建売別荘が手入れの不十分なまま一部で半壊している。
この木造2階建てアパート型の建売別荘は貸別荘としての利用を見込んだ投資物件だったらしいが、通年利用を想定せずに粗製乱造されたため、雪害などにより腐食・崩壊が進んだものらしい。
別荘地自体は季節利用のほか定住者もあり、多くの建物が居住され管理され、人の出入りが頻繁にある。放棄された建物の外観は容易に見学できるが、内部の立ち入り等は厳に慎まれたい。
2024-04-11