伊豆長岡高原ホテルは静岡県伊豆の国市にあったホテル。

ゴルフ場の付属する「伊豆長岡観光ホテル」として開業。伊豆長岡カントリークラブ（現・伊豆にらやまカントリークラブ）は1962（昭和37）年7月にオープンしているが、ホテルについては雑誌『実業の世界』（実業之世界社、1963年9月）に「完成予想図」が掲載されていることから、少し遅れて1963～1964年頃に開業したらしい。

全42室（44室とも）の地上4階建て建物で、3階に大広間、4階に大衆浴場、休養室を備え、屋上には展望台があった。また地下にはバーや食堂、会議室が設置されていた。

『実用建設名鑑 1967年版』（日刊建設通信社、1966年）には「伊豆長岡高原ホテル」として記載されているため、開業後間もなく改称したらしい。

伊豆長岡カントリークラブは当時の経営者が政界を揺るがす金融事件に関わり、多額の借財を抱え込むなどの問題が発生、経営陣を一新し1982（昭和57）年10月に改称の上で再出発している。伊豆長岡高原ホテルの正確な閉館時期は不明だが、早ければこの頃に使用されなくなった可能性がある。

2009年時点で敷地内に緑が繁茂していることが空中写真から確認でき、ホテル裏にはプールやスケートリンク跡も残っており、廃車も放置されている。

関連遺構として伊豆長岡高原ホテル従業員寮（伊豆の国市中の建物）がある。

なお、隣接する伊豆にらやまカントリークラブは現役施設である。