鶴見園グランドホテル 概要・歴史
鶴見園グランドホテル(つるみえんグランドホテル)は大分県別府市にあったホテル。「鶴○園」等として紹介されていることもある。
元々同地には「鶴見園(つるみえん)」というレジャー施設があった。鶴見園は1925(大正14)年に開園、温泉と少女歌劇を目玉とし、「九州一の大遊園地」を称する総合レジャー施設だった。しかし太平洋戦争が始まると、戦時下でのレジャー施設への入客が減少し、1943(昭和18)年に閉園した。
戦後、アメリカ軍に接収されるも返還。しばらく放置されていたが、1969(昭和44)年4月11日に「鶴見園レジャーセンター」が開園。鶴見園グランドホテルの前身となるホテルも同時に開業したが、同1969(昭和44)年11月27日に火災が発生、死者2名負傷者6名を出す惨事となった。「鶴見園レジャーセンター」はわずか7年後の1976(昭和51)年4月3日に閉園となった。
鶴見園レジャーセンターの名は現在も「鶴見園町」「鶴見園公園」として地名に残っている。跡地は住宅や商業施設になっている。
一方、ホテル施設は1976(昭和51)年12月26日に「つるみ温泉」として再開。1984(昭和59)年4月20日に閉館したが、その4日後に「鶴見園グランドホテル」として再開した。オレンジ色の華やかな外観が特徴的で、洋室8室、和室76室、和洋室4室を備え収容人数は544名、駐車場は100台収容可能の大型施設だった。「鶴見極楽八湯」や1000名収容の「トロピカル大浴場」を売りとし、1500名収容の大ホールなどを備えていた。料金は一泊二食8,000~20,000円ほどだった。
「散策図鑑べっぷ」(大分インフォメーションハウス、1998年9月)では「眺望も温泉もすべてがビッグスケール」「別府の高台に位置しており、客室はすべて3階から上にあるので、美しい眺望を楽しむことができる」「プールもあるので夏の家族旅行にも最適」と紹介されている。
「鶴見園グランドホテル」
「鶴見園グランドホテル」は2001(平成13)年に会社更生法の適用を申請し、休業。内装のみ解体されたまま放置されていたが、2009(平成21)年にすべて解体された。