土佐海商株式会社 概要・歴史
中国産うなぎ産地偽装事件
土佐海商株式会社は高知県南国市の水産加工会社。県道13号沿いに位置する。
元々は1990年代前半にウナギ養殖の企業・高知養殖が建設した工場だったが、数年で倒産したという。高知養殖は高知市の大橋通りにあった安田生命ビルに入っていたが、同ビルも既に解体されている。工場はその後、土佐海商株式会社により水産加工施設として使用されていた。
2008年6月、売れ残った大量の中国産ウナギを、日本一の養殖ウナギの生産地・愛知県一色町産と偽って販売したとして、水産会社「魚秀」およびマルハニチロホールディングスの完全子会社「神港魚類」が農林水産省より改善命令を受けた。
土佐海商株式会社は、この「中国産うなぎの産地偽装事件」において、水産輸入会社の非常勤取締役を兼務していた同社の専務が逮捕・起訴され実刑判決を受けている(※1)。
判決後の2009(平成21)年3月10日には会社を閉鎖、任意整理を進めるも不動産の売却がうまくいかず、約9億円の負債を抱え破産手続きを申し立て、同年9月に破産宣告を受け、2013(平成25)年5月28日に破産手続きが終結した(※2)。
事業所跡は2003年3月時点でも現存する。
※1:大阪の「魚秀」などによる、中国産ウナギを「愛知県三河一色産」と偽って売っていた事件。事件に関与したとして、土佐海商専務で魚秀の非常勤取締役のYと土佐海商の社員が逮捕された(後に社員は処分保留で釈放)。
※2:破産データバンク 平成21年(フ)第697号
2024-03-31