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ミニレポ第243回 名阪国道(国道25号)針ICの廃ランプウェイ 前編所在地 奈良県奈良市探索日 2019.02.14公開日 2019.02.25名阪国道誕生当時の姿を今に伝える遺構【周辺図(マヒ゜オン)】みなさん、名阪国道 使ってますか?名阪国道はその名の通り、名古屋と大阪を最短距離で結ぶ本邦を代表する産業道路だ。開通から半世紀あまりを経ているが、いまだ昼夜を問わず膨大な交通量をさばき続ける、一般国道25号の自動車専用道路である。いわゆる「高速道路」の範疇に含まれる道路だが(高速自動車国道ではない)、開通当初から無料である。そしてもう一つ、この道路の大きな特徴が、一般道路と連絡するインターチェンジ(IC)の多いことだ。全長約73kmのあいだに30箇所もある。つまり平均2.4kmに1箇所という計算だ。通常の高速道路と較べると、とても多い。さて、この過剰なほどのICの多さは、名阪国道に“ある悪名”を轟かせる原因となっていた。ご存知、あるいは聞いたことがあるという方は多いと思う。「この道路には、構造的な問題から、出入りが危険なICがいくつもある」という話を。実はこの話、都市伝説などではなく根拠ある事実だったが、現在では概ね過去のものになっている。まだ完璧ではないにせよ、開通当初からは相当改良されている。それは道路管理者や関係者による、安全で快適な道路を実現しようとする努力の賜物に他ならないが、今回取り上げるのはそうしたICの改良によって役目を終えた、旧ランプウェイである。ちなみに、私もこれまで何度か名阪国道を利用したことがあるが、途中のICで出入りをしたことはなかった。だから、話には聞いていた「危険なIC」というものを実感したことはなく、気付いたときには既に大半の改良が完了していた。そんな私の知らないうちに改良されていたICの一つが、今回の舞台、針(はり)ICだ。奈良市の東部、いわゆる大和高原のただ中にあるICで、周囲は平成17(2005)年に奈良市と合併した旧都祁(つげ)村の中心地「針町」である。探索のきっかけは、宇佐美氏(twitter:@...なく、自転車のまま進入だ。このまますんなり本線の近くまで行けちゃうのだろうか?この先はグーグルストリートビューでは見られない、正真正銘の未知の領域。わくわく。14:04 《現在地》それでは進入開始!緩やか……でもない下り坂だ。そして道幅が狭い。わざわざ対面通行の警戒標識が設置されているが、名阪国道に乗ろうとする車と降りてきた車がここですれ違うわけだから、この道幅の余裕の無さと見通しの悪さ、それと勾配に強さは、いかにも昔っぽい。…なんとなく、自動車教習所のコースっぽい雰囲気があった。振り返ると、国道との合流地点はこんな感じ。信号はないが、もともとそうだったのだろうか?先ほどまで裏側しか見せていなかった大きな標識板は、案の定、青看だった。しかし妙に“おにぎり”が大きい気が。本線へのカウントダウンを告げる下り坂の途中には、さらに掲示物があった。位置は、(2枚上の写真に写っている)対面通行標識の少し先の道端だ。しかしこの看板は、ひときわ力尽きている。まず、藪に隠れているし、その藪を掻き分けて近づいてみると…………ボロボロ。虫食い問題みたいになっている看板の正体は、道路情報表示板だった。というか、専ら通行止めを告示するためのものだったっぽい。しかし、現役時代の末期にはもう使われていなかったのではないか。あまりにもくたびれていて、そんな印象を受けた。そもそも、こんなランプウェイの途中で「通行止め」と言われても困るし、夜間など誰の目に留まるまい。こういう大切な内容は、近年ならば電光掲示板で案内されるものだし、昭和40年の開通当時から数年、いまよりもだいぶ大らかで大雑把だった時代のものではないか。これはこれは…いよいよ、廃道化……!この先、何がある?!後編へお読みいただきありがとうございます。当サイトは、皆様からの情報提供、資料提供をお待ちしております。 →情報・資料提供窓口このレポートの最終回ないし最新回の「この位置」に、レポートへの採点とコメント入力が出来る欄を用意しています。あなたの評価、感想、体験談などを、ぜひ教えてください。【トップページに戻る】 ミニレポ目次へ242←243→244掲示板トップへ