御本陣(碓氷峠のオートスナック) 概要・歴史
ブヨブヨに崩れた御本陣
御本陣は群馬県安中市松井田町入山にある碓氷峠のオートスナック、ドライブイン。国道18号線碓氷バイパス沿いにある。
1975年時点で所在し、1971年の碓氷バイパス開通時に開業したものと考えられる。
電話帳には「御本陣」「ドライブイン御本陣」の名称で1993年のみ記載があり、1993年頃に閉業したらしい。
向かって左手の平屋建て建物がオートスナック、右手奥の白い建物がガソリンスタンドだったが、オートスナック部分は道路から見える以上に奥行きがあり、この建物は元々料理などを提供するドライブイン施設だったらしい。
2012年時点で一切の物品を残さず朽ちた状態となり、2014年までに白いガソリンスタンド部分の屋根が崩落している。
2019年時点で、オートスナック建物壁面には「自動販売機コーナー うどん・そば・ラーメン・お弁当」の文字が残る。この建物の上から裏手に広がる屋上のような部分は、広場として開放されていたらしいが、雑草が茂り松の幼木まで育っている。ガソリンスタンド跡は壁だけとなり草木に埋もれつつあり、火災跡らしい痕跡が確認できる。
2020年5月時点で現存し、倒壊した建物の残骸の中に「御本陣」という看板が残っている。広場下の地下部分には店舗の作業場だったらしい広い空間があり、排気ダクトのようなものが見られることから、食堂の調理室であったと推測される。内部の構造が崩壊し、かなり荒れていることから、火災はこの地下部分から発生したらしい。経年劣化や火災により構造が軟弱となり、屋上の広場は部分的にブヨブヨの状態となっており大変危険である。階段近くには崩落も見られることから、全面崩壊も時間の問題となっている。
ガソリンスタンド跡らしい建物の倒壊した壁の近くにはタイル張りの床があり、和式便器が確認できることから、トイレが併設されていたらしい。藪に隠れた穴も開いているため、接近する際には注意が必要である。