遠江射場は、静岡県掛川市に残る陸軍の発射試験場跡。正式には東京第一陸軍造兵廠遠江射場であった。 ....

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名称 遠江射場
住所 静岡県掛川市浜野
種類 軍事施設・戦争遺構
静岡県の軍事施設・戦争遺構
スコア
★★★ 52
現況 現存
評価 ■■
画像 photos 遠江射場の写真

遠江射場 概要・歴史

遠江射場は、静岡県掛川市に残る陸軍の発射試験場跡。正式には東京第一陸軍造兵廠遠江射場であった。

1938(昭和13)年に竜今寺川から東は新野川付近までの範囲、約11kmが接収され、さらに1940(昭和15)年、当時の佐倉村の筬川まで、1942(昭和17)年には当時の白羽村の海岸地帯が接収され、東西16km総面積984haに及ぶ海岸砂地帯が射場となった。

射場とは大砲等の発射試験を行う施設で、火薬の量を調節し、どのくらいの距離を飛ぶかを観測していた。試射は射場最西端の浜野に設けられた試射地点(原点砲列)から行われ、主な施設もここに集中していた。

司令塔、火薬や砲弾の製造所、砲の格納所、不発弾処理場などがあり、これらに付随する観測機器置き場、出張員の宿舎、工員の詰め所、修理工場、資材運搬用の軌道などが設置された。

原点砲列からは3000m地点までは500mごと、それ以降は1000mごとに砲弾の着弾地を確認する観的所が設けられ、7000mと10000mには望楼があった。

戦後は地元住民や開拓組合に払い下げられ、旧兵舎の一部は改装され睦浜中学校となった。また、三股から池新田まで敷設されていた線路は軽便鉄道駿遠線として利用された。

現在は、全長49.5mの射場トンネル、観的壕、電源室、兵舎、24cm榴弾砲の八角形の砲座、火薬庫溶鉱炉施設、軍用軌道の駅などの遺構が残る。

遠江射場 画像

遠江射場(2021年10月)防空壕を兼ねた厚さ40cmのコンクリートトンネル
遠江射場(2021年10月)防空壕を兼ねた厚さ40cmのコンクリートトンネル
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高射砲電源供給室
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遠江射場 ストリートビュー・空中写真

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