牧園町高千穂の廃墟と霧島歴史民俗資料館 概要・歴史
霧島いわさきホテル近くの3連廃墟
鹿児島県霧島市(旧・姶良郡牧園町)にある牧園町高千穂の廃墟と霧島歴史民俗資料館。県道1号えびのスカイライン沿いに位置する。
霧島いわさきホテル付近にあり、旅館跡らしい2階建て建物、そこから一件はさんで左に霧島歴史民俗資料館の跡が、その左に店舗跡らしい廃墟ある。
旅館跡らしい廃墟は2012年時点で激しく崩壊しており、かなり早い時期に不使用となっていたらしい。旅館跡のうち向かって右の建物は2018年までに完全に崩壊し撤去され、左側の建物は半壊しつつも2025年4月時点で現存する。
旅館跡のすぐ脇に「霧島道路 昭和32年10月竣工」の碑があるため、おそらくこの頃に開業し、1990年頃までに閉業したと考えられる。
霧島歴史民俗資料館は一見すると2階建てアパートのような造りで、壁に「霧島歴史民俗資料館」の文字が掠れながら残っている。市内に同名施設があるため、移転前旧施設の可能性がある。
一番左の店舗跡らしい建物は、側面からは直角三角形に見える片流れ屋根で、2012年時点で使われておらず、2013年には側面の壁が剥落、2018年まえに屋根が大きく損壊している。2025年4月時点で、正面の壁はかろうじて残っている。
なお、霧島いわさきホテルはホテル林田温泉を改装して1999年5月に開業。地上9階地下1階、全229室501名収容の大規模ホテルだったが、2017年11月に閉業した。しばらく建物が残っていたが、2025年4月現在、ほとんどの建物は撤去されている。
ホテル林田温泉としては1960年代前半頃に開業したらしい。1972~1973年に放送された特撮番組「愛の戦士レインボーマン」の43話は同ホテルがロケ地となっており、当時の建物外観に加えて館内の様子などが収められている。
ホテル林田温泉の前身となる林田旅館については、少なくとも『國立公園』(国立公園協会、1932年5月)に言及があり、戦前から歴史が始まっている。霧島いわさきホテルの向かいに位置する旅館跡が、この林田旅館であった可能性がある。





