七洋園 概要・歴史
泊まれなくなった「泊まれる廃墟」
七洋園は和歌山県和歌山市にあった旅館。正式名称は「七津別館 七洋園」。県道15号線沿い、雑賀崎地区に位置する。
1965(昭和40)年頃に開業。鉄筋7階建てだが斜面に位置するため地上3階建てに見える。雑誌『修学旅行 臨時増刊』(日本修学旅行協会、1969年5月)には160名収容との記載がある。
1980年代のゲーム機などが残るなど、営業当時から昭和レトロな雰囲気を色濃く醸し、「泊まれる廃墟」等とも通称されていた。2017年10月にオーナーの逝去に伴い閉館した。
2018年10月現在、建物は全体的に朽ちた状態で、壁面に崩落、窓ガラスに損壊が見られる。1階一部の壁面が崩れ、乱雑に布団や物品が積まれた様子が道路上からでも確認できる。敷地内にはクーラーの水冷式室外機が転がっている。また建物脇には「七津別館 七洋園」の看板が残っている。
2019年11月頃には全館にわたって立ち入り禁止のロープが張られ、シャッターで入り口が封鎖される等の処置が取られた。心霊スポット等の噂が広がったことから人的破壊が行われ問題になっているらしいが、心霊的な噂は事実無根であり、荒唐無稽な風説に過ぎない。
2024年3月20未明に不審火が発生、地下1~3階が全焼している。
2024-03-20