カンフランク国際鉄道駅 概要・歴史
カンフランク国際鉄道駅(Canfranc International railway station)はスペインのカムフランク(Canfranc)にあった鉄道駅。
1928年7月にフランスのポーとスペインのカンフランを結ぶポー・カンフラン鉄道(Pau–Canfranc railway)の駅として開設される。駅の終端にはピレネー山脈の下を抜けるソムポート鉄道トンネル( Somport railway tunnel)が隣接していた。
この路線は1904年に建設が始まり、多大な困難の末に1928年に完成したもので、全長1864km、途中7875mものトンネルを含むものだった。
経営は赤字で、1929年の大恐慌、1936年に始まるスペイン内戦もあり、国境のトンネルはフランス側からの侵入を防ぐべく封鎖された。
第二次世界大戦中にはドイツがこれを利用しようとし、1944年にはフランス国内でレジスタンスが何度か爆破している。
1948年にポー・カンフラン鉄道は再稼働するが、収益はなかなか上がらなかった。
1970年3月27日、ポー・カンフラン鉄道のフランス側の鉄橋上から貨物列車が転落する事故が発生。奇跡的に死傷者は出なかったが、これがきっかけとなりポー・カンフラン鉄道は廃止された。
ソムポート鉄道トンネルは一時閉鎖された後、1970年に「トラムウェイ」の鉄道に改修され利用されている。
カンフランク国際鉄道駅は放置され荒れ果てるままとなっていたが、2018年からホテルに改修する計画が進められている。
2016-09-30
2022-08-01