五色スキー場 概要・歴史
皇族も利用された日本初の民間スキー場
五色スキー場は、山形県米沢市にあったスキー場。
1911(明治44)年に横浜在住の貿易商クラッツァーがスキーをしたことに始まる。日本初の民間スキー場で、皇族や華族にも利用され、国体やインターカレッジなどが開催される由緒ある施設だった。
1914(大正3)年には邦人スキークラブが設置される。当時のスキーは上流階級の遊びで、1924(大正13)年には皇族の会員制スキークラブである六華倶楽部のクラブハウスとしてスキーロッジが建設されている。1階が石造り、2階以上が木造の洋風建築だった。また最寄り駅の板谷駅舎には貴賓室が設けられたという。
施設老朽化等により1998(平成10)年に営業休止。
シングルリフト1基があったが撤去されており、目立った遺構は見られない。
なお、隣接する五色温泉(ごしきおんせん)の一軒宿の宗川旅館(そうかわりょかん)も約120年の歴史を持つ老舗で、竹久夢二がスケッチ帳を残すなど多くの著名人に利用された。洞窟を思わせる岩石風呂などで知られたが、2018年に閉業。主な建物は撤去されている。
2012-07-14
2023-03-06