ふじ乃や 概要・歴史
「明るく健康的な旅のオアシス」
ふじ乃や(熱海市渚町のビル)は静岡県熱海市にあった旅館。
3階建ての上に2階分が建てましされたようなユニークな構造で、最も古いもので『新旅行案内 第7(湘南・伊豆・箱根)』(日本交通公社、1955年)にも掲載があり、1950年代から営業していたらしい。ただし現存建物は建て替え後の可能性がある。『日本温泉事典』(日本交通公社、1957年)には全14室100名収容と記載されている。
『農山漁村近代化施設便覧』(近代化施設便覧編集委員会、大成出版社、1962年)には、現存するものと同一建物が掲載された広告がある。「収容人員一般120名団体150名」で、当時の宿泊料は1200~3000円だった。
往時のパンフレットには「明るく健康的な旅のオアシス」「豊富な湯量と大漁盛料理」などのコピーがある。
電話帳には1993年にのみ「ふじのや旅館」として記載があり、1990年代半ば頃までに閉業したらしい。
2024年5月時点で現存し、壁面が随所で剥落し朽ちた様相となっているが、ガラス戸部分なおがベニヤやバリケードで塞がれているほか、かつてあったダクトが撤去されるなど、一定の管理が行われているらしい。
2014-09-18
2024-09-13