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11月23日土曜日、福井県と石川県の県境にある牛ノ谷峠に残る旧北陸本線の廃線跡と牛ノ谷隧道へと出かけてきました。最初に訪れたのは、峠の石川県側、国道8号と北陸本線が立体交差する地点です。現在、北陸本線は国道8号を越えて、右側を直進して熊坂トンネルで峠を越えていますが、昔は国道8号は越えず、左側を進んでいました。ここから旧線の築堤を辿ってみます。築堤の上はなぜか刈払いがされています。ピンクリボンがあちらこちらに付けられているので、土地に関する調査のためでしょう。しかし、しばらく歩いていくと刈払いは終わり、濃密な矢竹の薮が見えてきました…。甘くないですね…。ここが落葉樹の森ならば、この季節は障害物も無くて視界も良好なのですが…。仕方がないので、ここからは左側の杉林の中を進むことにします。こちらも手入れはされていないため杉の木の下に薮が広がっていますが、日が当たらない分、いくらかはマシです(笑)。途中、ぬかるんだ斜面で滑った足が根っこに絡まり、足を捻りそうになるなど危ない場面もありました。が、気を取り直しつつ、草や低木を掻き分けながら進みます。歩いていくうちに小さな沢筋にぶつかったので、廃線跡側を眺めてみると暗渠があるように見えます。ただ、薄暗いのでコンクリート造なのか何なのかよくわかりません。転ばないよう注意しながら沢を降りていくと煉瓦造暗渠がありました。小さなものですが、昔の遺構を見つけるとテンションが上がりますね。煉瓦造というのがなお良いです(笑)。暗渠の上の擁壁部分は布積みの石積みです。
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2015年4月訪問大きい地図・ルート検索 ( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI ) 年度末からの繁忙期を過ぎ、ようやく探索の機会がやって参りました。 今回のターゲットの一つはここ。 福井県牛ノ谷駅~石川県大聖寺駅間にある北陸本線の廃トンネル、その名も「牛ノ谷トンネル」 現役路線も一般的に「牛ノ谷トンネル」としているようですが、実は違うようです。 こちらは福井県側。現役トンネルの真横に旧トンネルが現存します。 現役線の坑門に「熊坂トンネル802m」とのプレートがありました。牛ノ谷トンネルではないんですねえ。 因みに石川県側の坑門の安否は分かっておりません。 こちらが牛ノ谷トンネルです。冠木門タイプの立派な煉瓦坑門ですな! 正面から。巻厚は5層。要石もあります。素晴らしい面構えです。 うーむ、聳え立つ煉瓦の擁壁。その重厚感は全く衰えておりません。 では内部に… ぐお!? 強烈な禍々しさを放つ洞内… 坑口前の土砂と瓦礫の先は…水没か!? 振り返り。 現行路線が見えていますな。 白化の著しい洞内です。そしてやや右に曲がっているようですな。 で、どうでもいいですけど、ここからではそうでもなさそうに見えた水位ですが、実はそこそこあります。 初っ端から長靴アウトで、わざわざ戻ってウェーダーで再トライです。 いざ入水! いきなりの長靴越えの水没。水は非常に澄んでいます。 それにしても、果てしない感じの洞内…現役トンネルも800m超です。それに近い延長は有しているのではないでしょうか。 振り返り。 あの土砂から降りる時も滑りそうで結構怖かったです。瓦礫もたくさんありますからね… 向かって右側の側壁にある点検メモ? 「目地劣化」とあります。 果てしない感じで続く洞内…遠い… 向かって左手にある点検メモ 「ウキ・目地切れ」だそうです。 上部にそれらしき箇所が。 こちらには「はらみ」とあります。 横隔膜ではないですよ(笑)膨らみがあるってことですかね。 配線用の碍子が残されています。 「横隔膜」で振り返り。 結構進んできました。この辺りで既に膝丈の水没だったと思います。 …これは非常によろしくない流れです…水深が確実に深くなっている… はい、ちゃんと撮ってました。 先が思いやられる… 牛ノ谷トンネル一発目の退避坑です。 2層巻きの半円アーチ仕様ですな。 …まだまだまだ先は見えません…真っ暗です…やはり反対側は消滅しているのか… 2か所目の退避坑がすぐ現れました。 1か所目と比較すると水深の違いが分かると思います。 張り出した岩盤を削ったままにしてあります。 煉瓦積みはそこを避けて積んであります。 細かいっすな。 うーむ…かなり深い! 恐れていたことが現実に…水深は浅くなるどころか順調に深くなっていく…これは石川県方面に下り勾配なのか…? そして3か所目の退避坑。 もう水没加減が一目瞭然です!えらいこっちゃ~ 限界はすぐに訪れました。水深UPのペースが早すぎる… 3か所目の退避坑でウェーダーですら限界ポジションとなりました…全くの想定外です。 これ以上は…フロート(浮く)グッズが必要です!!! ウェーダー限界地点より振り返り。 うーむ、どうでしょう。300mくらいは進んだでしょうか。想定外の難敵牛ノ谷トンネル。 これは…やはりリベンジ…だよな… しかし!恐らくは閉塞しているであろう石川県側坑口。その姿を拝めるかは不透明です。 水没が天井にまで達して本気で進めなくなる可能性もあります。そうなると最終の最終、「フロート」を越える超最終手段は…そう、「ダイブ」(潜る)です。いやあ、こればっかりは無理やな… 牛ノ谷トンネル撤退動画 てなわけで今回はこれにて撤退… 最後は撤退の様子を動画でどうぞ 4000ルーメンのヘッドライトのはずですが、動画では真っ暗…まあ闇と音の臨場感でお楽しみ下さい