日生スカイランド別荘地 概要・歴史
兵庫岡山県境の放棄別荘地
日生スカイランド別荘地(ひなせスカイランドべっそうち)は兵庫県赤穂市の別荘地。岡山県備前市との県境付近、真尾鼻近くに位置する。
1971~1975年に開設。峠を通る道から海岸に下りる道が作られ、この道沿いに6、7軒の別荘が建てられた。1980年までに別荘の数が増え、15~20棟ほどになっている。
その後は建物が増える様子もなく、1990年代から2000年代初頭には手入れが行き届かなくなったものと考えられる。
2010年時点では1980年とほとんど変わらない数の別荘が確認できるが、全体が緑に埋もれつつある。
2013年時点で峠道沿いの2階建て建物は壁面が剥落し半壊、別荘地入り口を閉ざした金網が錆びつき、脇には「日生スカイランド別荘地」「(有)大成不動産」「大日観光KK」らしい銘板が確認できる。柱には「警察官立寄所」のステッカーがある。なお、この時点で金網の内側に廃材らしい物品が散乱しているが、2014年までになくなっているため、一定の管理が行われていたらしい。
2021年までに峠道沿いの2階建て建物は鉄骨部分を残して倒壊、ほとんど錆びついた骨組みだけとなり、その骨組みも随所でへしゃげている。
2024年5月時点で現存するが、別荘地内に向かう道のうち、フェンスで閉ざされた東側の道は濃い藪で進入困難である。西側の道は元々車道だったらしく、車両の進入は不可能だが徒歩ではある程度踏破できる。入ってすぐに廃車や不法投棄物があり、その先は松の幼木などが茂り歩きにくいものの、通行自体は可能である。
かなり坂を下ったところにキャンピングカーのボディ部が設置された別荘が、比較的良好な状態で残っている。それよりは上側に半壊した別荘があり、その脇の階段からもう一つの道路の方に抜けられる。抜けた先には大量の電気温水器があり、1994~1995年に販売された型番がある。この時期に新たに電気温水器を設置するのは考えにくく、不法投棄物と推測される。
もう一つの道(東側の道)を戻る方向に辿ると、他にも半壊した木造別荘がある。ただしある程度より先は完全に松林となって徒歩でも通行できず、峠道までは踏破できない。