中之郷の廃長屋と工場跡 概要・歴史
10数棟の廃屋が立ち並ぶ
静岡県富士市中之郷(旧・庵原郡富士川町中之郷)の廃長屋と工場跡。
東海道本線と小池川、さらに現在は東海道新幹線によって挟まれた中洲のような立地で、同地付近は元々農地だったが、1961~1971年に西側の道沿いに13棟ほどの木造平屋建て住居が建ち、東側に工場らしい建物が建設されている。工場は木造トタン張りが幾棟も連結される昭和らしい構造だったように見える。住居群はこの工場の社宅であった可能性が高い。
1976年までに住居が2~3棟増え、1984年までに南側の隣地が別の工場として開発されている。
その後1980年代のうちは変わりないが、1993年の空中写真ではやや木が増えたような印象があり、2009年には明らかに草木に埋もれて朽ちている。
同地付近の電話帳に個人名以外の記載がないため、工場は1993年までに閉業、その後住居だけが使われていたと考えられる。また個人名の記載も2006年頃に終わっている。
2012年でほとんどの住居が使われていない様子で、一部建物の崩壊が進んでいる。
2023年11月時点で現存し、住居はどれも朽ちた様相となり、一部に落書きがされ、一部が半壊している。
東側の工場跡は藪に包まれそこになにかがあった様子さえわからない。住居の東側面は特に植物の侵食が激しく、崩壊が進んでいる。
2012年時点で長らく使われていない様子の長屋らしい建物が二箇所ある。
また、北側の長屋の裏には激しく崩壊した建物がある。
2021年8月時点で壁面の剥落やガラスの損壊が見られ、草木が繁茂している。
2024-02-17