茶王 概要・歴史
喫茶焼肉うどん→子犬→アトリエ?
茶王は大分県杵築市山香町にあった飲食店。国道10号沿いに位置する。
4〜5棟の建物と看板跡で構成された店舗で、1970年前後の開業と推測される。
電話帳には1999年まで「茶王喫茶コーナー(コーヒーハウス茶王)」「茶王焼肉コーナー」「茶王うどんコーナー」の3店舗の名称で記載があるため、「茶王」の様々な飲食店が集まった複合店舗だったらしい。
建物は向かって左から①かつては「山香野菜直売」のビニールテントがあった小規模な平屋建て、②主となる一部2~3階建てのL字型建物、③2階建てらしい瓦屋根建物があり,さらに右に④平屋建て建物、⑤円筒状の構造物があったが、④の平屋建ては2014年時点で既に屋根が骨組みだけになり、2018年頃には大きく崩壊している。⑤の円筒は錆だらけになって草木に埋もれている。
2014年時点で「売店舗」の看板が設置されており、道路沿いの看板は枠と柱のみを残して撤去されている。
①の「山香野菜直売」のビニールテントは2018年までに破け、その後ボロボロに崩れ落ちている。
2023年8月時点で現存し、④の崩壊した平屋建ては内部にベンチ状の椅子が2つと花の形をしたライトがあり、サウナのような作りになっている。
①の「山香野菜直売」はビニールテントの下に「ーケット」という文字が残り、内部には商品棚やカウンターのようなものがあってサウナのような作りになっている。。
②のL字型建物右側部分には大部分が破れて「子犬」のみわかるシールが貼ってあり、ペットショップか犬の保護施設のような活用がされていた可能性がある。
⑤の円筒は一見するとタンクのようだが、ガラス窓が取り付けられ外壁に洒落た照明器具があり、内部を覗くと照明器具やマットレスが見られ、かなり朽ちている。
また②の赤屋根建物と③の瓦屋根建物には、アート作品が大量に残置されている。海外出身の作家によるものらしく、部屋内に2013年のポスターが貼られている様子が窓からも確認できるため、売物件の看板がない2014年時点ではまだアトリエないし作品倉庫として利用されていたと考えられる。2023年現在は瓦屋根の建物のガラスが一部割れ、敷地内も雑草や蜘蛛の巣が至る所に見られるが、時折同一の駐車車両が見られるため、一概に放置されてるとは言えず、倉庫またはアトリエとして現役利用されている可能性がある。
以上より、1999年頃までは飲食店「茶王」として営業、閉業後に「ファーマーズショップ」や「子犬」に関する施設に転用され、さらにその後にアーティストのアトリエもしくは作品倉庫として再活用され、2018年までに売物件となるも作品倉庫としては現役の可能性がある。