岩崎炭鉱 概要・歴史
岩崎炭鉱は福岡県北九州市八幡西区にあった炭鉱。中間市との市境近くに位置する。
1895(明治28)年に岩崎久米吉が長津村中間に鉱区を獲得、「池田炭坑」と称したことに始まる。1896(明治29)年に岩崎炭坑と改称。岩崎は隣鉱区の土手ノ内坑の一部採掘権を得て、第一坑開削工事に着手、翌11月に着炭。第二坑開削を開始し1887(明治30)年に着炭した。土手ノ内坑は一般に黒川炭鉱と呼ばれていた炭鉱で、同じ鉱区の第ニ大隅炭鉱と共同稼行していた。
1903(明治36)年に中間の深坂炭鉱を取得、1905(明治38)年に第三坑を開削。
1911(明治44)年に大辻に風道坑として第四坑を開削、1916(大正5)年に第五坑開削。
1918(大正7)~1919(大正8)年に大隅炭鉱と合併施業。
昭和に入って不況に陥り、1941(昭和16)年に九州採炭の直営となり新手三坑と改称。
1961(昭和36)年に閉山した。
原炭ポケット跡やホッパーらしきコンクリート遺構が見られる。付近には「黒ダイヤ通り」という地名も残っている。
(※参考:『中間市史 下巻』(中間市、2001年11月))
2014-11-15
2023-12-13