鷲合森鉱山（わしあいもりこうざん）は岩手県和賀郡西和賀町にあった鉱山。金・銀・銅・鉛・亜鉛・硫化鉄が採掘された。

1904（明治37）年頃より稼働。奥地のため輸送に問題があり1925（大正14年）に休山するが、同年に三菱鉱業株式会社が買収、1929（昭和4）年には索道が完成した。

戦後になり1950（昭和25）年、三菱鉱業より金属部門が分離した太平鉱業株式会社の経営となる。1952（昭和27）年、三菱金属鉱業株式会社と改称。1954（昭和29）年にトラック輸送道路が完成し昭和40年代にかけて最盛期を迎える。

往時は学校や住宅の他、野球場や映画館もあり、建物同士が廊下で接続されていたため冬季でも楽に移動できたという。

資源涸渇により1972（昭和47）年に閉山した。

鷲合森小学校があったが、閉山と同じく1972（昭和47）年に閉校している。

選鉱場の石垣や坑口跡、沈殿池などが残る。

付近にある見立の湯（見立温泉）は、元は鷲合森鉱山の鉱山事務所内にあり、建物が取り壊された後も湯船は元のものを使っているらしい。