大塔宮鉱山(大峰鉱山) 概要・歴史
大塔宮鉱山(大峰鉱山)は奈良県吉野郡天川村にあった鉱山。ハイキングコースの観音平休憩所付近に位置する。
天川村中城にある観音峯山付近では磁鉄鉱などの鉱物資源が採れ、1917(大正6)年には日本鋼管により「大峯索道」と称し観音峰山から南葛古瀬(現在の吉野口駅付近)へと通ずる延長23.8kmの索道が設置された。
当初は鉱石運搬の専用索道であったが、鉱石運搬は1921(大正10)年頃までとなり、その後は木材運搬や日用品運搬目的に転用され、1929(昭和4)年頃まで利用されていた。観音峯山-洞川口-笠木-桂原-長瀬-広橋-岩森-阿知賀-南葛古瀬(吉野口駅付近)と経由するルートだったという。
観音峯山南側のハイキング道脇に鉱山施設の遺構が見られる。索道施設は1935(昭和10)年頃に撤去されたが、鉱山跡から約50m西の地点に事務所跡・索道駅跡らしいコンクリート基礎跡が残る。
また煉瓦遺構、煉瓦アーチの坑口跡などが残る。
水晶や柘榴石が採取されるらしい。
2017-11-29
2021-04-09