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FUTUROとは旧ソビエト連邦とアメリカ合衆国が宇宙開発でしのぎを削った1950~70年代。スペースエイジと呼ばれるこの時代を象徴するような近未来的デザインが、世界中で数多く生み出されました。フィンランドの建築家マッティ・スーロネン設計によるUFO型レジャーハウス「FUTURO(フトゥロ)」は、そのフューチャーデザインの中でも金字塔的な建築物です。標高3,000メートル以上の高地用レストハウスや週末用レジャーハウスとして、あるいは発展途上国の仮設住宅などに使用されることを目的に1968年に開発。その実験的な住空間のコンセプトとデザインは当時世界中から注目を集め、アメリカ・旧ソ連・南アフリカなど、さまざまな国に輸出される計画でした。1970年代初頭には日本へ2棟のFUTUROがやってきました。その後もライセンス契約が結ばれ製品化されるはずでしたが、その特殊な意匠やコストなどの問題に加え1973年のオイルショックの影響から、わずか十数件で生産が打ち切られることとなったのです。