大滝温泉の城ホテル(SR閣) 概要・歴史
落ちかけた天守閣
大滝温泉の城ホテルは秋田県大館市にあるホテル跡。。米代川沿いに位置する。正しくは「七輪閣」で、「SR閣」等として紹介されていることもある。
天守閣の形をしたユニークなホテルで、5階建て天守閣部分と2階建てほどの長細い建物から構成されていた。
5階天守閣には総合結婚式場が備えられ、歓送迎会、同窓会、結婚披露宴や商談などに用いられていた。料金は1泊2食付きで3,300円や4,300円のコースだったという。
1970年9月の空中写真でも不鮮明ながらそれらしい建物が確認でき、1960年代後半頃の開設と推測される。
雑誌『労働福祉』(労働福祉共済会、1973年10月)掲載の秋田労災病院町によるエッセイで「自称大滝城実は五階建天守閣風の七輪閣ホテル」と言及されている。
現役当時のパンフレットには、1979年9月に開通した東北自動車道滝沢ICまでが記載されている一方、1980年10月に開通した西根ICがないため、少なくとも1980年前半には営業している。
1990年代初頭頃に閉業したものと考えられ、少なくとも2000年代前半には廃墟として言及されており、この時点で既に長細い建物部分屋根が崩落している。
2014年時点で天守閣部分の壁面が随所で剥落、長細い部分は半壊状態となっている。
2019年8月時点で、長細い部分は草木に埋もれつつある。周囲を安全鋼板によるバリケードで囲われ管理されている。
米代川にかかる橋の上から天守閣全体をよく視認することができる。
2014-10-09
2024-09-09