太良鉱山 概要・歴史
太良鉱山(だいらこうざん)は秋田県山本郡藤里町にあった鉱山。金・銀・銅・鉛・亜鉛が採掘された。
かつては平銀山や太郎鉱山と呼ばれたとの伝承もある。町史にでは文永年間(1264-74)の開発とされる。1802年、菅江真澄がこの地を訪れ、数々の記録を残している。
近代に入り、1855年に古河市兵衛が所有、1891(明治24)年には銅15.5t、鉛41.9tを生産した。1904(明治37)年、日露戦争による亜鉛鉱需要に応じ亜鉛鉱の採掘を開始。1920(大正9)年、第一次大戦後の不況により休山。
1935(昭和10)年、採鉱再開。1958(昭和33)年、大洪水のため輸送網であったトロッコが壊滅的な被害を受け休山となった。古河鉱業の経営であった。
宝源庵、旧村社の山神社、愛宕神社の他、藤琴小学校太良分校があった。1881(明治14)年、藤琴小学校太良巡回授業所となる。1892(明治25)年に太良尋常小学校となる。1923(大正12)年に廃止されるが、1939(昭和14)年に分教場再度設置。1961(昭和36)年に廃校。
建物基礎跡、精錬場跡の煙突、神社跡などの遺構が見られる。地図位置付近に学校や神社があったらしい。
2017-12-05
2020-10-27