神戸南洋植物パーク 概要・歴史
神戸南洋植物パーク(こうべなんようしょくぶつパーク)は兵庫県神戸市須磨区にあった植物園。
1964(昭和39)年に開設。神戸市で貿易会社を経営していた塩田富造氏が、海外進出に失敗した者を救うことを目的として私財を投じて設立したという。開設当時は、東洋一の直径30メートルのドーム型温室などを備えていた。
創設者は翌1965(昭和40)年に逝去したが、長男の邦博氏が引き継がれ、学校行事などで利用されたほか、多くの観光客が訪れていた。
赤字が続いていたこと、老朽化により温室が傷んだことなどにより、1988(昭和63)年頃に閉園した。
建物等はその後ほどなくして解体されたが、基礎跡やトイレ跡などわずかな遺構が残っている。また、閉園後も残され続けた株が長期間を経て成長し、跡地には熱帯植物が生い茂っている。
周辺は登山道、ハイキングコースとしては使用されており、また一部が畑に転用されている。
また、かつては南洋植物パークの中に明治40年代頃に建設された異人館があり、入園者はそこにも入ることができたという。木骨モルタル造り2階建てのイギリス人クラブだったらしい。2010年時点でその名残りの門柱が確認されているが、現況不詳である。
2019-07-30
2024-04-24