赤平観光センター（プリンス平安）は、北海道赤平市幌岡町にあったホテル、総合観光施設。「プリンス○安」「A観光センター」等として紹介されていることもある。

1967（昭和42）年11月7日に「赤平観光センター」として開業。1971（昭和46）年12月1日に老人保養所を開設している。

大広間のほか、「鶴亀」「寿」「ぼたん」など20近い客室を備えていた。大きな式場を併設し、祝賀会や同窓会、冠婚葬祭の式典などに利用された。

電話帳では、1993年時点では「赤平観光センター」と「プリンス平安」の両方が記載されているが、1994年から2000年までの電話帳では「プリンス平安」のみとなっている。2001年以降は「プリンス平安」の記載もなくなり、この頃に閉業したものと推測される。

少なくとも2006年時点で廃墟として言及されている。

国道38号線沿いの大きな看板に始まり、鉄骨だけの櫓（白い三角ゲート）、複数の建物群がすべて朽ちた状態となり、展示品の剥製や人形、シャンデリアやグランドピアノなど多くの遺構が残されている。2024年8月時点で現存する。

「周辺で老婆が行方不明になった事件があったことから老婆の霊が見られる」などの心霊的噂があるらしいが、根も葉もない風説の類に過ぎない。

（※参考：『赤平八十年史』（赤平市、1973年））