ホテル櫃石(H石ホテル) 概要・歴史
島自体がアクセス困難な秘境廃ホテル
ホテル櫃石(ひついし)は香川県坂出市の櫃石島(ひついしじま)にあったホテル。「H石ホテル」等として紹介されていることもある。
開業時期不明。1961年時点でも小さな建物が所在するが、現存建物は1960年代~1970年前半に建設されている。2階建ての細長い木造建築で、半地下部分も備えられている。往時はオレンジの屋根に白壁と地中海風の配色だった。
対岸にある現役ホテル「鷲羽山下電ホテル」の別館であるとも言われるが、詳細不明である。
1974年公開の映画『バージンブルース』のロケに使用され、ラストシーンで僅かながら現役時代のホテル櫃石の全景と内部が映っている。まだ瀬戸大橋がかかっておらず周囲も埋め立てられていない、現在では見ることのできない光景となってる。
1979年頃に廃業し、その後、1978~1988年の瀬戸大橋建設時に改修され、作業員の事務所として使用されていた時期があったという。
2012年頃には廃墟としての言及が見られる。二階建ての木造施設だが、2012年時点で既に多くの窓ガラスが損壊、屋根が抜け落ちている。
小高い丘の上に位置し、酷い藪に覆われている。
櫃石島は瀬戸大橋が通過しているが、瀬戸中央自動車道からは路線バス及び島民関係者のみしか下りることができず、一般車両で立ち入ることはできない。
バスを利用しないと島自体に入れない上、目立つ陸橋を歩き民家前を通って近づく形になり、さらに物件そのものが大変な藪に包まれているため、アクセスは困難である。また非常に朽ちた状態となっており不用意に歩くと崩落の危険がある。
2014-09-29
2023-12-03